人工関節手術は変形した骨の表面を切除し、金属のインプラントで置換する手術となります。金属と金属の間にはポリエチレンでできた緩衝材を使用するため、手術後も潤滑な動きを再現できます。
2000年以前では、入れたインプラントが術後15年ほどで破損したり、骨からはがれたり、という不具合がみられる傾向にありました。しかし、現在では手術手技の進化、インプラントの改良により、ほとんどの患者様が術後20年以上も問題なく生活されております。
(患者様に御承諾いただき掲載しております)
術後の早期回復を目指すために皮膚や筋肉の切開を出来る限り少なくしております。そのため、リハビリが早く進み、術後2週ほどで抜糸を行い退院することができます。
当院の人工股関節手術は前方アプローチで行い、従来型の後方アプローチより小さい傷となります。
手術前に、インプラントの正確な設置位置を計画します。予定した設置位置を正確に実現するために術中ナビゲーションシステムを使用します。手術をうけていただく患者様全員が安定した手術結果を受けることが可能です。
手術中の全身管理は麻酔科専門医師が行います。全例、全身麻酔での加療となるため手術中の意識はありません。患者様の意識がはっきりする頃には病棟にもどっております。こうすることで、患者様の身体的苦痛と精神的苦痛を出来るだけ少なくするよう努めております。